
「フリーターや派遣から正社員になりたい」
「正社員になりたいけど、何から始めればいい?」
非正規雇用で働く中で、収入やキャリアへの不安を感じ「正社員になりたい」と考える方は多いでしょう。しかし具体的な方法がわからず悩んでいませんか?
本記事では、正社員になる戦略や支援サービス、理由の伝え方などを解説します。
この記事を読めば、非正規から正社員になるための具体的な道筋と、自信を持って行動するヒントが得られます。 将来への不安を解消し、安定したキャリアを築く一歩を踏み出せるでしょう。
関連記事:【新卒向け】アルバイトから正社員を目指す理由と失敗しないための準備方法
目次
フリーター/アルバイトでも正社員になれる?
フリーターやアルバイトから正社員になるには、適切な方法をとって努力することで実現できるでしょう。
経験が浅くても、企業が求めるポイントをおさえてアピールすれば正社員になれる可能性があります。この章では、正社員になるための具体的な方法を解説します。
- ポテンシャル採用を最大限活かす
- 第二新卒を積極的に採用している企業に応募する
- 未経験者歓迎の職種を中心に応募する
- 実力主義の仕事に応募して空白期間をカバーする
ポテンシャル採用を最大限活かす
若手層の場合、経験やスキルよりも将来性や意欲を重視する「ポテンシャル採用」を狙うのが有効です。
特に20代は、この採用枠で正社員になれるチャンスが多くあります。ポテンシャル採用とは、現時点での能力よりも、入社後の成長や活躍への期待を込めて採用することを言います。
ポテンシャル採用では、未経験の職種や業界でも挑戦しやすいのが特徴です。面接では、仕事に対する熱意や前向きな姿勢、「この会社でどう成長したいか」を具体的に伝えましょう。
アルバイト経験で培ったコミュニケーション能力や責任感、ビジネスマナーもアピール材料になります。学ぶ姿勢を示すことも評価につながります。
第二新卒を積極的に採用している企業に応募する
学校卒業後、一度就職したものの短期間で離職した「第二新卒」や、卒業後も正社員経験がない「既卒」を積極的に採用する企業を中心に検討するのがおすすめです。大手企業や有名企業でも第二新卒や既卒を歓迎している企業があるので、幅広く企業を調べることがおすすめです。
これらの層は、社会人経験が短い、または無いことを前提としているため、入社のハードルが低い傾向にあります。
第二新卒・既卒向けの求人サイトや転職エージェントを活用すると、該当する求人を見つけやすいでしょう。
企業側は、基本的なビジネスマナーや、前職(アルバイト含む)での経験から得た学び、そして今後の成長意欲に期待しています。
短期間で離職した理由などを聞かれる場合もあるため、正直かつポジティブに説明できるよう準備しておきましょう。
未経験者歓迎の職種を中心に応募する
正社員経験がない場合や、これまでの経験と異なる分野に挑戦したい場合は、「未経験者歓迎」の求人を中心に探すのが効果的です。
特に人手不足の業界や、入社後の研修制度が充実している企業では、未経験者を積極的に採用する傾向があります。
例えば、以下の職種は、未経験からでも正社員を目指しやすい職種と言われます。
- 営業職
- 販売・サービス職
- ITエンジニア(研修あり)
- 介護職
求人サイトで「未経験歓迎」の条件で検索したり、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談したりすると良いでしょう。
なぜその職種に興味を持ったのか、どのように貢献したいのか、学ぶ意欲などを明確に伝えることが重要です。
実力主義の仕事に応募して空白期間をカバーする
職歴に空白期間がある場合、それが選考で不利になるのではと心配する方もいるでしょう。そのような場合は、学歴や職歴よりも成果が評価されやすい「実力主義」の仕事を選ぶのも一つの戦略です。
例えば、営業職(特にインセンティブ制度があるもの)や、特定のスキルが求められる専門職などが該当します。
これらの仕事では、過去の経歴よりも、入社後の成果やポテンシャルが重視される傾向があります。
空白期間中の活動や得たスキル、仕事への意欲を具体的に説明し、ハンデのカバーを目指しましょう。
就活・転職エージェントを活用する
フリーターやアルバイトから正社員を目指す上で、就活・転職エージェントの活用は有効な手段です。
エージェントは求人紹介や選考対策、条件交渉など、就職活動全般を無料でサポートします。
特に、フリーター・未経験特化型の転職エージェントは、ポテンシャル採用の求人が多く、最短で内定をもらえる可能性があります。
自分一人で進めるのが不安な方、効率的に活動したい方は、積極的に転職エージェントの活用を検討しましょう。客観的な視点からのアドバイスは、自己分析を深める上でも役立ちます。
正社員になりたい方におすすめの転職エージェント
「正社員になりたい」けれど、一人での活動に不安がある方や効率的に進めたい方には、転職エージェントの活用が有効です。この章では、フリーターから正社員を目指す人におすすめの転職エージェントを紹介します。
- えーかおキャリア
- キャリアスタート
- アメキャリ
えーかおキャリア

- 20代に特化している(第二新卒・既卒・フリーター・未経験者向け)
- 未経験歓迎の求人が多い(保有求人の60%以上)
- 定着率が高い(入社1年後91.4%)
えーかおキャリアは、20代の社会人経験が浅い方やフリーターからの正社員就職支援に強みを持つ転職エージェントです。「正社員になりたい」若者に寄り添い、時間をかけた個別カウンセリングで適性や希望に合う求人を紹介してくれます。
未経験歓迎の求人を多く扱い、ポテンシャル重視の企業とのマッチングに強みがあります。求人紹介に加え、ビジネスマナー研修や書類添削、面接対策など基本からのサポートも充実しています。
社会人経験に自信がない方も安心して利用できます。キャリアアドバイザーが親身に相談に乗ってくれるため、「何から始めればいいか分からない」と悩んでいる人は積極的に登録しましょう。
関連記事:えーかおキャリアの評判・口コミはひどい?やばい?活用するコツや注意点を徹底解説
キャリアスタート

- 20代に特化した68,165名の豊富な登録者数を誇るサービス
- 業界トップクラスの内定獲得率86%
- 入社後の定着率92%という驚異的な高水準
- 一人ひとりに合わせた徹底的な面接トレーニングで強みを最大化
「キャリアスタート」は、20代を中心とした若年層に特化した就職・転職支援サービスです。他社にはない68,165名もの豊富な登録者数を持ち、新卒から既卒、フリーターまであらゆる若年層の就職をサポートしています。
当サービス最大の特徴は、徹底したマッチング分析による92%という業界トップクラスの定着率です。単なる希望だけでなく、応募者の性格・スキル・特性と企業文化の相性を科学的に分析することで、入社後のギャップを最小限に抑えています。
また、求職者一人ひとりに合わせた面接トレーニングにより86%の驚異的な内定率を実現しており、平均1ヶ月という短期間での内定獲得を可能にしています。
さらに、前職年収300万円以下の方の83%が年収アップに成功している※のも、当社独自の高待遇求人ネットワークと4,000名以上の就職支援から得たノウハウがあるからこそといえるでしょう。キャリアスタートだけの強みを活かし、あなたの理想の就職・転職を実現します。
※2020年4月1日~2022年3月31日までの期間で、前職年収300万円以下の方を対象に、理論年収300万円以上の転職を実現した方の割合
こんな方におすすめ
- 「学歴や経験に自信がない」と思いながらも本当は可能性を信じたい方
- 「自分は何がしたいのか」を言語化できずにモヤモヤしている20代の方
- 年収アップと長期的なキャリア形成を同時に実現したい方
就職カレッジ

- 入社後3ヶ月の定着率97%という高水準
- 応募からの内定獲得率90%の高い成功率
- 転職後の年収UP率89%で収入向上を実現
- 30,000社を超える優良求人を保有
「アメキャリ」は、転職希望者に対して質の高いマッチングとサポートを提供する転職支援サービスです。適職診断とリアルな情報共有によってミスマッチを防止し、高い定着率と満足度を実現しています。40種類以上の業種と職種をカバーしており、未経験歓迎求人が60%以上と、キャリアチェンジを考える方にも強い味方となります。
一人ひとりの「やってみたい!」を大切にし、希望や適性に合った求人を厳選して紹介します。マンツーマンで行われる充実したサポートは1人あたり平均12時間にもおよび、土日も対応可能なため、働きながらの転職活動もスムーズに進められるはずです。
さらに、企業別の徹底した面接対策プログラムにより書類通過率94%、内定率90%と高い数字を記録しています。迅速なプロセス管理により内定獲得は最短2週間、平均でも1ヶ月と、素早い転職を実現できるでしょう。
こんな方におすすめ
- 未経験の分野へのチャレンジを考えている方
- 年収アップを目指して転職を検討している方
- 短期間で確実に内定を獲得したい方
【雇用形態別】非正規から正社員を目指す方法
現在、非正規雇用で働いている方が「正社員になりたい」と考えた場合、それぞれの雇用形態に応じたアプローチがあります。この章では、雇用形態別に正社員を目指す道筋を見ていきます。
- アルバイト・パートからの方法
- 契約社員からの方法
- 派遣社員からの方法
自分自身の状況に合った具体的な方法を知れば、正社員になるための現実的な道筋を描きやすくなるでしょう。
アルバイト・パート
アルバイトやパートから正社員になりたい場合、一番可能性が高いのは現勤務先での「正社員登用制度」の活用です。
これは、アルバイトやパートなどの非正規社員を社内選考などを経て、正社員雇用する制度のことです。勤務先に制度の有無や条件を確認しましょう。
現在のアルバイト先に正社員登用があれば、日々の業務で成果を出し、スキルアップを図ります。意欲や貢献度を積極的にアピールすることが重要です。
正社員登用制度がない場合や、他社で正社員として勤務することを目指すなら、アルバイト経験を職務経歴としてしっかりアピールしましょう。未経験職種でも、社会人基礎力や取り組み姿勢は評価される可能性があります。
契約社員
契約社員から正社員になりたい場合も、まず現勤務先の「正社員登用制度」の活用を検討しましょう。契約社員は、正社員に近い業務を担うことが多く、登用制度がある可能性も比較的高いです。日々の業務で成果を出し、正社員になりたい意欲を伝えましょう。
別の企業を目指す場合や好条件で採用されたい場合は転職で内定を目指しましょう。契約社員の職務経歴は十分アピール材料になります。担当業務、実績、スキルを具体的に示し、即戦力になれることをアピールしてください。
専門的なスキルや特定のプロジェクトでの役割は、高く評価される可能性があります。契約満了を見据え、計画的に転職活動を進めることがおすすめです。
なお、労働契約法の「無期転換ルール」(※)も理解しておくと良いでしょう。
※有期契約が通算5年を超えると無期契約に転換を申し込めるルール。ただし、必ずしも正社員待遇になるとは限らない。
派遣社員
派遣社員から正社員になりたい場合、いくつかの方法があります。
一つは現在の派遣先での直接雇用を目指す方法です。能力や勤務態度が評価されれば声がかかることがあります。
「紹介予定派遣」(※)なら、派遣期間終了後に正社員として雇用されることが前提です。派遣会社に相談して正社員へのキャリアアップ実績が多い求人を紹介してもらいましょう。
※派遣先での直接雇用を前提とした派遣の仕組み。
「なぜ正社員になりたい?」例文と伝え方
就職・転職活動の面接で頻繁に聞かれる「なぜ正社員になりたいのか」という質問に適切に回答するためには、正社員になりたい理由の考え方と伝え方を理解しておくことが重要です。
この章では、以下のポイントを解説します。
- 「正社員になりたい理由」で企業が見ているポイント
- 【状況別】志望動機・転職/退職理由の例文
- ポジティブ変換がカギ!効果的な伝え方とNG例
企業はこの質問を通して、応募者の意欲や価値観、自社との適合性を見ています。具体的な方法や注意点、状況別の例文を紹介します。
「正社員になりたい理由」で企業が見ているポイント
企業が面接で「なぜ正社員になりたいのか」とたずねる際、単にその理由を知りたいわけではありません。回答を通して、応募者を評価しようとしています。企業が見ている主なポイントは、以下の3つです。
- 仕事への意欲と責任感: 正社員として責任ある仕事に取り組み、貢献したい前向きな意欲があるか。
- 企業文化や求める人物像との適合性: 正社員になりたい理由が、企業の理念や価値観と一致しているか。
- 長期的な活躍への期待(定着性): その企業で腰を据えて働き、キャリアを築きたい意思があるか。
企業はこれらの点を確認し、応募者が自社で活躍できる人材かを見極めようとしています。
「安定したい」などの受け身な理由だけでなく、前向きな姿勢や企業への貢献意欲を示しましょう。
自分自身のキャリアプランと企業の求めるものを結びつけ、説得力のある理由を準備するとよいでしょう。
【状況別】志望動機・転職/退職理由の例文
「なぜ正社員になりたいのか」の理由は、状況により伝え方が異なります。以下で状況別の例文を紹介するので、参考にしながら自分の言葉に置き換えてください。
【例文1:アルバイト経験のみ・未経験職種】
「○○のアルバイトでお客様に喜んでいただく中で、より深く顧客と関わる仕事に就きたいと考えました。アルバイトでは業務範囲に限りはありましたが、正社員として責任ある立場で貴社の△△で顧客満足度向上に貢献したいです。未経験ですが、コミュニケーション能力と努力する姿勢を活かし、早く戦力になれるよう努力します。」
【例文2:契約社員から同じ職種への応募(転職)】
「契約社員として〇〇に従事し、△△プロジェクトで成果を上げました。経験を通じ専門性を高め、より大きな裁量で業務に取り組みたい思いが強くなりました。貴社の先進的な取り組みに魅力を感じ、経験を活かして事業拡大に貢献したいです。正社員として長期的なキャリアを築きたいと考えております。」
ポジティブ変換がカギ!効果的な伝え方とNG例
「なぜ正社員になりたいのか」の理由が見えたら、次は印象を良くする伝え方を考えます。重要なのが「ポジティブ変換」です。
「非正規が不安定だから」などのネガティブな動機は、「安定した雇用のもとでスキルを磨き、長期的に貢献したい」など、前向きな意欲に言い換えましょう。
「給料が低いから」は「成果に見合った評価を得られる環境で挑戦したい」などに変換できます。
伝える際は、具体的な行動や貢献意欲と結びつけるのがコツです。「〇〇のスキルを活かし貢献したい」など、入社後の活躍をイメージさせる言葉を加えます。
NG例は、以下のような発言です。
- ネガティブな理由をそのまま伝える
- 「どこでもいい」など志望度が低い発言
- 「楽そうだから」など意欲が感じられない理由
非正規から正社員になるための5ステップ
非正規雇用から正社員になる目標を実現するためには、計画的な行動が重要です。この章では、正社員になるための具体的なステップを解説します。
- 自己分析と目標設定
- 情報収集と比較検討
- 応募準備(書類作成)
- 選考(筆記・面接)
- 内定獲得と入社準備
闇雲に活動するのではなく、順序立てて準備を進めれば成功の可能性は高まります。それぞれの段階で何をすべきかを具体的に見ていきましょう。
Step1:自己分析と目標設定
正社員を目指す活動の第一歩は「自己分析」と「目標設定」です。今後の活動の基礎となる重要なステップです。
まず自己分析で、これまでの職務経験を振り返ります。
- 担当業務
- スキル
- やりがい
- 苦手なこと
- 強み・弱み
- 価値観
上記内容を客観的に洗い出します。洗い出しは、自分に合った仕事や企業を見つけるヒントになるでしょう。
次に自己分析結果を踏まえ、「どのような業界・職種で働きたいか」「どのような働き方をしたいか」など、目標を設定します。
目標が明確だと、求人探しや面接でのアピールに一貫性が出ます。活動中に考えが変われば、柔軟に目標を修正しましょう。
Step2:情報収集と比較検討
自己分析と目標設定が済んだら、「情報収集」と比較検討に進みます。目標に合う求人情報を効率的に集め、応募企業を絞り込みます。主な情報収集の方法とその利点は以下の表の通りです。
情報収集の方法 | 利点 |
---|---|
ハローワーク | ・地域に貢献できる求人が多い ・相談員のサポートが受けられる |
インターネットの求人サイト | ・情報量が多く手軽に検索できる ・条件絞り込みが容易 |
企業のウェブサイト(採用ページ) | ・企業理念や社風など、より深い情報を得られる ・情報の信頼性が高い |
転職エージェント | ・非公開求人を紹介してもらえる ・プロにキャリア相談ができる ・選考サポートを受けられる |
上記のツールを上手に活用し、情報を集めましょう。集めた情報は比較検討することが重要です。求人は、待遇面だけでなく、仕事内容や企業文化、将来性、キャリアプランとの適合性などを多角的に比較します。
希望条件には妥協せず、本当に入社したい企業を選びましょう。入念な情報収集と比較検討が、ミスマッチを防ぐことにつながります。
Step3:応募準備(書類作成)
応募企業が決まったら、「応募準備」、特に書類作成に取りかかります。履歴書と職務経歴書は、企業が応募者を最初に評価する重要なツールです。
ここで自己アピールできなければ、面接に進めないこともあります。「正社員になりたい」熱意を伝え、目に留まる書類を作成しましょう。
書類作成の主なポイントは以下の通りです。
- 履歴書
- 職務経歴書
- 自己PR・志望動機
履歴書は基本情報を正確に記載し、誤字脱字がないか確認します。証明写真は清潔感を意識しましょう。
職務経歴書では、非正規雇用の経験も含め担当業務や実績、スキルを具体的に記述します。応募企業に合わせてアピールポイントを調整してください。どのように貢献できるかを明確にすることが重要です。実績を数字で示すと説得力が増します。
自己PRや志望動機は、自己分析と企業研究にもとづきます。「なぜこの会社か」「どう貢献したいか」を熱意を持って自分の言葉で記述しましょう。
書類作成は時間をかけておこない、必要であれば添削を依頼して客観的なアドバイスをもらいましょう。
Step4:選考(筆記・面接)
書類選考通過後は面接などの「選考」に進みます。入念に対策して臨みましょう。
筆記試験・適性検査は基礎学力や適性を測ります。代表的なものにSPIがあります。事前に形式を確認し、必要なら対策本などで準備しましょう。
面接は、人柄や意欲を直接確認する場です。「なぜ正社員か」「なぜこの会社か」などの質問に自分自身の言葉で答えられるように準備しましょう。自己分析や企業研究の内容を整理してください。
また、身だしなみや態度も重要です。清潔感を心がけ、明るい受け答えを意識します。逆質問も用意し入社意欲を示しましょう。
Step5:内定獲得と入社準備
選考を通過し「内定」を得たら、ゴールは目前です。しかし気を抜かず、「内定獲得と入社準備」を着実に進めます。
まず提示された労働条件を書面で確認しましょう。不明点は質問し、納得した上で承諾します。複数社から内定をもらった場合は期限までに入社する企業を決める必要があります。
内定承諾後は、現職の円満な退職手続きを進めます。就業規則に従い、早めに上司に退職する意思を伝えてください。引き継ぎを漏れなくおこないましょう。
並行して、入社に必要な書類を準備します。通勤経路の確認や、引越しの手配も進めると良いでしょう。身だしなみを整え、ビジネスマナーを再確認し、万全の状態で新しいスタートを切ってください。
正社員になりたいけどなれない原因と具体的な対策
「正社員になりたい」と活動しているのに、なかなか結果が出ない……。その背景にはいくつかの原因が考えられます。この章では、考えられる原因とその対策を解説します。
- アピール不足
- 面接対策不足
- 行動量不足
- 自信喪失
まずはうまくいかない原因を特定しましょう。それぞれの原因に合った具体的な対策を知ることで、課題を克服し、正社員への道を切り開けます。
原因1:自己分析やスキルのアピールが足りない
正社員になれない原因の一つに「アピール不足」があります。自分自身の経験やスキル、意欲などを応募書類や面接で十分に伝えきれていない状態です。
素晴らしい能力や熱意も、相手に伝わらなければ評価に結びつきません。非正規経験を「大したことない」と思い込み、伝えることをためらうケースも見られます。
対策は、「自己分析」と「企業研究」を徹底しておこなうことです。自己分析で経験からアピールできる強みやスキルを洗い出し、企業研究で求める人物像を理解しましょう。
そして、自分自身の強みと企業のニーズを結びつけます。「企業にどう貢献できるか」を具体的に考え、自信を持って伝えられるよう準備しましょう。具体的なエピソードや数字を交えると説得力のある印象を与えられます。
原因2:面接対策が足りない
書類選考は通過するものの面接で落ちてしまう場合、「面接対策不足」が原因だと考えられます。面接は人柄や能力、相性を直接評価する場であり、準備不足だと力を発揮できないこともあります。
具体的な内容は、以下の通りです。
- よく聞かれる質問への回答準備不足
- 回答の具体性の欠如
- 話の一貫性のなさ
- 企業研究不足
- 逆質問ができない
- 話し方や態度の問題
対策には、まず「想定問答集」を作成します。定番の質問に対する回答を考え、自分の言葉で話せるように練習しましょう。
企業研究も入念におこないます。さらに「模擬面接」で客観的なフィードバックを得て、話し方や態度の問題点を改善することも効果的です。
原因3:主体性がなく行動量が足りない
「正社員になりたい」気持ちは強いのに結果が出ない場合、単純に「行動量が足りない」可能性もあります。正社員の求人は競争率が高く、数社に応募するだけでは難しいケースも少なくありません。
行動量が足りない状況は、以下のようなケースが考えられます。
- 応募企業数が少ない
- 求人情報の収集範囲が狭い
- 不採用が続き活動が停滞している
- 自己分析や企業研究に時間をかけすぎている
対策は、「活動計画の見直しと具体的な目標設定」です。「週〇件応募する」「毎日〇分情報収集する」など具体的な目標を立て、実行に移します。情報収集は複数のツールを活用し、視野を広げましょう。
応募数を増やすだけでなく「求人の質」も意識しましょう。自己分析と企業研究にもとづき、可能性のある企業に絞って、各社に向けた応募書類を作成します。諦めずに行動を継続することが大切です。
原因4:自信を喪失している
転職活動が長引いたり不採用が続いたりすると、「どうせ自分なんて」と自信を喪失してしまうかもしれません。自信を喪失するとネガティブ志向になり悪循環を生み、正社員になれない原因となりえます。
自信がない態度は面接官にも伝わり、不安を与えかねません。自己アピールが弱気になり、受け答えも消極的になりがちです。
対策は「自己肯定感を高める」ことです。自己肯定感とは、ありのままの自分を認め、尊重する気持ちです。これまでの経験のポジティブな側面を見つけましょう。
小さな成功体験を繰り返すことが、自信を取り戻すことにつながります。完璧を求めすぎず、不採用は相性の問題ととらえると、失敗を恐れずにチャレンジできるでしょう。気持ちを切り替えることが大切です。
また一人で抱え込まず、信頼できる人に話を聞いてもらうのも良いでしょう。少しずつでも前向きな気持ちを取り戻し、挑戦し続ける姿勢が目標達成につながります。
正社員になりたい方のよくある質問
本章では「正社員になりたい」と考えている方が抱きやすい疑問を詳細に解説します。
以下の質問を取り上げるので、同じような疑問がある人はぜひ参考にしてください。
- 正社員になるのに役立つスキルや資格はありますか?
- 同じ会社で正社員になるには何年くらい必要ですか?
- 正直、何歳くらいまで正社員を目指せますか?
正社員になるのに役立つスキルや資格はありますか?
正社員に必須のスキルや資格は業界によって異なります。以下の2つの資格はどの業界でも必要なスキルです。入社前に身につけておくと、業務を比較的スムーズに進められるでしょう。
- 基本的なパソコンスキル
- コミュニケーション能力
基本的なパソコンスキル(Word、Excel、PowerPointなど)は多くの事務職で求められます。
相手の話を聞く力や、自分の考えを分かりやすく伝える力は、チームで働く上で不可欠です。
経理なら簿記、ITなら関連資格など、目指す職種に特有の専門スキルや資格も有利に働きます。
ただし、資格取得だけが目的にならないよう注意が必要です。実務経験や意欲がより重視される場合もあります。
自分自身の目指す方向性に合わせ、必要なスキル習得を検討しましょう。
同じ会社で正社員になるには何年くらい必要ですか?
アルバイトや契約社員から同じ会社で正社員になりたい場合、必要な期間は会社や本人のスキルによって変わります。会社に確認して、その期間内に正社員としてキャリアアップできるよう、計画的に行動しましょう。
一般的には1~3年程度の勤務実績を要件とする企業が多いですが、あくまで目安です。制度がない場合は、本人の能力や勤務態度、会社の状況などで判断されます。
また、労働契約法の「無期転換ルール」は、必ずしも正社員化を保証するものではありません。
日々の業務で成果を出し信頼を得て、意欲を伝えていくことが重要です。
正直、何歳くらいまで正社員を目指せますか?
法律上、採用での年齢制限は原則禁止です。理論上は「何歳でも正社員を目指せる」ことになります。
ただし現実には、年齢により企業側の期待や採用ハードルが変わります。具体的には、以下の通りです。
- 20代はポテンシャル重視
- 30代は即戦力
- 40代以降は専門性やマネジメント経験
しかし、あくまで一般的な流れです。人手不足の業界や特定のスキルを求める企業では、年齢に関わらずチャンスはあります。
重要なのは、年齢を理由に諦めずに根気強く転職活動をおこなうことです。自分自身の強みを企業のニーズと結びつけてアピールしましょう。
【参考】厚生労働省「募集・採用における年齢制限禁止について」
まとめ|自信を持って正社員への一歩を踏み出そう!
この記事では「正社員になりたい」方へ向けて、年代・雇用形態別の戦略、理由の伝え方、具体的なステップなどを解説しました。
正社員は、雇用の安定や福利厚生、キャリアアップの機会など多くの利点があります。一方で責任の重さや時間・場所の制約などの側面も理解が必要です。
大切なのは、自分自身の状況や価値観と照らし合わせ、「なぜ正社員を目指すのか」という理由を明確にすることです。
活動がうまくいかない時は、一人で抱え込まず転職エージェントの活用も検討してください。客観的なアドバイスが力になるでしょう。