
「大学中退すると就職できないってほんと…」と悩んでいませんか?
大学中退すると、書類選考で落とされたり、面接で中退理由を聞かれて言葉に詰まったりと、就職に苦労する人がいるのは事実です。
しかし、大学中退でも適切な就職活動の進め方や対策を行えば、正社員として就職することは十分可能です
そこで本記事では、大学中退者が就職するための具体的な方法や、中退理由の伝え方、おすすめの業界まで詳しく解説します。
目次
大学中退すると就職できないと言われる理由
大学を中退してから就職活動をすると確かに苦労することもあります。しかし、その理由を正しく理解することが、効果的な対策の第一歩になります。
応募できる求人数が減るから
大学中退すると就職活動で応募できる求人数が大幅に減少します。一般的に企業の採用は「新卒枠」と「中途採用枠」に分かれていますが、大学中退者はどちらにもフィットしにくい立場になってしまうのです。
新卒枠については、多くの企業が「大学卒業見込み」または「大学卒業後3年以内」という条件を設けています。
一方、中途採用枠では「職務経験」が重視されますが、大学中退者には通常この職務経験がありません。そのため、中途採用市場でも不利な立場に置かれることになります。
また、応募できたとしても、学歴の面で不利になりやすく、給与水準も大卒者より低く設定されることが一般的です。
このように大学中退者は求人市場で「新卒でも中途でもない」という中間的な立場になってしまい、応募できる求人数が限られてしまうのです。
大学中退している人が少ないから
まず、多くの企業の採用プロセスは「大卒」または「高卒」を前提に設計されており、大学中退者向けの特別な採用枠が設けられていることは少ないでしょう。
企業側も大学中退者の採用実績が少ないため、評価基準が曖昧になりがちです。どのように評価すべきか、どのような職種が適しているかといった判断材料が少ないのです。
また、少数派であるがゆえに「なぜ中退したのか」という疑問が必然的に生まれます。多くの学生が卒業までやり遂げる中で中退した理由については、採用担当者から詳しく質問されることが予想されます。
その際、ネガティブな印象を与えないような説明が求められますが、準備が不十分だと面接でつまずく原因となります。
大学卒業している新卒生と比べられるから
大学中退者が就職活動で直面する大きな壁は、必然的に大学卒業者との比較が行われることです。採用の場では、同じ年齢層の応募者間で比較評価が行われるため、中退者は卒業者と比べられる状況に置かれます。
第一次選考である書類選考の段階では、この学歴の差が大きく影響します。多くの場合、「学歴」という項目だけで評価が下がってしまうリスクがあるのです。
次に、就職活動のサポート体制においても大きな差があります。大学生は在学中、キャリアセンターによる就職支援や、OB・OG訪問の機会、学内説明会などさまざまな就職支援サービスを受けることができます。
一方で中退者はこれらのサポートを受けられなくなるため、就職活動のノウハウを自力で獲得する必要があります。
大学中退者は就職市場において常に大学卒業者と比較される立場に置かれ、その差異が不利に働くケースが多いのが現実です。
大学中退から就職を成功させるポイント
大学中退後の就職活動は、なかなか内定もらえずに難易度が高いと感じることもあるでしょう。以下では、大学中退者が就職活動を成功させるための具体的なポイントを解説していきます。
中退理由をポジティブに変換する
大学中退者が就職活動で最初に直面する壁は「なぜ大学を中退したのか」という質問です。この質問への回答が採用判断を大きく左右するため、中退理由をポジティブに変換することが重要です。
例えば、「より実践的なスキルを身につけたかった」「自分の適性を早く見つけるため」「家庭の事情で働く必要があった」など、前向きな理由や成長につながる決断だったことを強調しましょう。
また、中退後の期間に学んだことや経験したことについても具体的に伝えることが大切です。自己分析をしっかり行い、中退という経験から得た学びや気づきを整理しておくことで、面接官に誠実さと自己成長への意欲を示すことができます。
未経験を求めている職種に応募する
大学中退者が就職活動で成功するためには、未経験者を積極的に採用している職種に焦点を当てることが効果的です。人柄やポテンシャルを重視する企業や職種を狙うことで、中退というハンデを最小限に抑えることができます。
未経験でも求人を募集している職種は、コミュニケーション能力や学習意欲、問題解決能力といった汎用的なスキルが重視される傾向にあります。大学中退者であっても、これらのスキルを持ち合わせていることをアピールできれば、十分に採用される可能性があります。
職種選びの際には、自分の強みや興味と照らし合わせることも重要です。無理に人気職種や難関業界を目指すよりも、自分が活躍できる場所を見つけることを優先しましょう。
空白期間に関する回答を用意する
大学中退後、就職活動までに時間が空いてしまった場合、「中退してから何をしていたのか」という質問に対する回答を準備しておくことが重要です。採用担当者は空白期間の過ごし方から、あなたの積極性や自己管理能力を判断しています。
空白期間があったとしても、その時間を有意義に使っていたことをアピールできれば、プラスの評価につながることもあります。例えば、アルバイトやボランティア活動を通じて社会経験を積んだこと、オンライン講座や独学で専門スキルを身につけたこと、資格取得に取り組んだことなど、自己成長につながる活動を具体的に説明できるようにしておきましょう。
また、空白期間が長い場合でも、正直に理由を伝えつつも、現在は仕事に対する意欲が高いことを示すことが大切です。「一時期は進路に迷いましたが、様々な経験を通じて自分の適性を見つけることができました。今はこの業界で働きたいという明確な目標があります」というように、過去の経験から学び、成長したことを伝えましょう。
中小企業・ベンチャー企業に応募する
大学中退者が就職活動を成功させるためには、中小企業やベンチャー企業に焦点を当てることが効果的な戦略です。大手企業と比較して、中小企業やベンチャー企業では採用基準が柔軟であることが多く、学歴よりも意欲や人柄、スキルを重視する傾向があります。
中小企業・ベンチャー企業は、大手企業のような膨大な応募がないため、書類選考の段階で学歴だけで振り落とされる可能性が低くなります。
企業選びの際には、ただ規模が小さいというだけでなく、自分の価値観や志向性と合致する企業を見つけることが重要です。企業理念や社風、事業内容などをしっかりリサーチし、「なぜその企業で働きたいのか」を具体的に説明できるようにしておきましょう。
転職エージェントに相談する
大学中退後の就職活動では、一人で行うよりもプロのサポートを受けることで成功率を大きく高めることができます。転職エージェントは就職市場に精通しており、あなたの状況に合わせた的確なアドバイスを提供してくれます。
転職エージェントを利用する最大のメリットは、大学中退者を受け入れる企業の求人情報にアクセスできることです。
また、転職エージェントはあなたの中退理由や空白期間の説明方法、面接対策などについても具体的なアドバイスを提供してくれます。「どのように自分をアピールすればよいか」「面接でどのような質問が来るか」など、就職活動のさまざまな場面でプロのサポートを受けられるのは大きな強みです。
さらに、転職エージェントは企業の採用担当者と日常的にコミュニケーションを取っているため、企業の本当のニーズや採用のポイントを把握しています。その情報をもとに、あなたの強みを最大限に活かせる企業や職種を紹介してくれるでしょう。
大学中退者におすすめの職種
大学中退後の就職活動では、どのような職種を選べば良いのか迷うことが多いでしょう。将来のキャリアも見据えて、スキルが身につく職種を選ぶことも重要なポイントです。
以下では、大学中退者におすすめの職種について詳しく解説します。
営業
営業職は大学中退者におすすめの職種の一つです。営業職の最大の特徴は、学歴よりも成果や人間性が重視される点にあります。
多くの企業では、営業のノウハウは入社後の研修やOJTで習得できるよう体制が整っています。事務職などの専門知識が必要な職種と比較して、未経験からでもスタートしやすいのが特徴です。
また、営業経験はどの業界でも評価される普遍的なスキルとなります。コミュニケーション能力、交渉力、提案力など、営業で培われるスキルは他の職種に転職する際にも強みとなります。
ただし、営業職を選ぶ際には注意点もあります。単に「未経験可」という理由だけで選ぶのではなく、しっかりとした教育体制がある企業を選ぶことが重要です。
事務
事務職は特に女性の大学中退者に人気がある職種です。
事務職の中でも特に経理事務は需要が高く、どの業界・企業でも必要とされる職種です。大学中退者が経理事務職を目指す場合、簿記2級の資格取得がおすすめです。
また、一般事務でもパソコンスキルを証明できる資格があれば有利になります。MOS(Microsoft Office Specialist)やITパスポートなどの資格は、短期間で取得可能でありながら、実務で役立つスキルを証明できるため、採用担当者に好印象を与えます。
事務職を目指す際のポイントは、単に資格を取るだけでなく、実務経験を積むことです。アルバイトやインターンでも事務経験があれば、より採用される可能性を高められるでしょう。
公務員
公務員は大学中退者にとって現実的な選択肢です。多くの公務員試験では、高卒区分での受験が可能であり、大学中退者も応募することができます。
大学中退者が公務員を目指す最大のメリットは、大卒区分よりも高卒区分の採用枠が多い職種が存在する点です。特に警察官や消防士などの現業職は、高卒区分での採用数が多く、体力や適性が重視される傾向にあります。
また、地方公務員の場合、自治体によって受験資格や試験内容が異なるため、自分に合った試験を選ぶことが可能です。
また、いきなり人気の高い国家公務員や都道府県庁を目指すのではなく、まずは市町村職員や特別区職員など、採用人数の多い試験から挑戦することも一つの戦略です。
大学中退者におすすめの転職エージェント
ここでは、大学中退者におすすめの転職エージェントを紹介します。
えーかおキャリア

- サポートが手厚い
- 定着率が高い
- 20代のフリーターに強い
えーかおキャリアは、大学中退者やフリーター、ニートなど就職未経験者に特化した就職支援サービスです。平均10時間以上の個別サポートを提供しており、一人ひとりの状況に合わせたきめ細かい対応が魅力です。
履歴書の書き方から面接対策まで、就職活動の基礎からしっかりサポートしてくれます。応募前から入社後までのフォローが継続するため、定着率91.4%という高い実績を誇っています。
何から始めればよいかわからない大学中退者にとって心強い味方となるでしょう。無料相談から始められるので、まずは気軽に相談してみてください。
マイナビジョブ20’s

- 20代前半の若年層に特化
- 大手企業の求人も多い
- 未経験OKの求人を多数保有
マイナビジョブ20’sは、20代の大学中退者やフリーターに特化した就職支援エージェントです。全体の78%が未経験歓迎の求人であり、学歴や職歴に自信がない方でも応募可能な選択肢が豊富にあります。
大手企業からベンチャー企業まで6,200件以上の多様な求人を保有しているため、自分の希望に合った仕事を見つけやすい環境が整っています。
専任のキャリアアドバイザーが自己分析から面接準備まで一貫してサポートします。高い定着率も特徴的なポイントです。長期的なキャリア形成を考える大学中退者には特に有効な選択肢といえるでしょう。
アメキャリ

- 給与UP実績89%
- 求人数が多い
- 最短2週間で就職可能
アメキャリは、大学中退者・フリーター・ニートなど、正社員経験が少ない若年層の就職支援に特化しています。
経験豊富なアドバイザーが一人ひとりの希望や適性を丁寧に分析し、最適な求人を提案してくれます。
そのため、自分に合った仕事を効率よく探すことが可能になります。最短2週間での内定獲得実績もあり、早く就職したい大学中退者にとって頼もしい存在となるはずです。
就職へのスピードを重視する方には特におすすめのエージェントといえるでしょう。短期間で結果を出したい方は、ぜひ検討してみてください。
大学中退者によくある質問
最後に大学中退者によくある質問にお答えします。
大学中退してよかったと感じる人の特徴は?
大学中退してよかったと感じる人には、明確な目標ややりたいことの実現のために中退した人などがいます。後悔していない人は計画性をもって中退し、その後のキャリアパスを具体的に描けていた人がほとんどです。
大学中退するとやっぱ就職は厳しい?
厳しいといわれる主な原因は企業が中退理由を懸念すること、求人自体が少ないことです。
ただし、営業職やIT業界など未経験歓迎の職種、中小企業・ベンチャー企業では大学中退でも応募できます。
大学中退したら人生終了?
大学中退は人生の終わりではありません。未経験歓迎の職種への応募、職業訓練や資格取得、転職エージェントの活用することで、中退をマイナスではなく自分に合った道を見つけるきっかけと捉えましょう。
まとめ|大学中退者でも就職で成功させる方法
本記事では、大学中退者が就職活動を成功させるための具体的な方法や狙うべき職種について解説しました。以下のポイントを実践することで、就職の可能性を大きく高めることができます。
- 中退理由をポジティブに説明する
- 求人倍率の高い職種に応募する
- 中小企業・ベンチャー企業を積極的に狙う
- 転職エージェントに相談する
まずは自分の強みや興味のある分野を精査して、できることから始めてみてください。