営業職が働きやすいホワイト業界7選！見分け方や転職方法も紹介

「ホワイト業界の営業に転職したい」
「ホワイトな営業は何が違うの」
「ホワイト業界の営業職の見分け方がわからない」

営業職として転職を考えている方のなかには、このように感じている方も多いのではないでしょうか。

たしかに、ホワイト業界は営業職として働きやすい環境が整っている企業がほとんどです。

しかし、自分で見極めるのは簡単ではありません。

そこで、本記事では、営業職が働きやすいホワイト業界や見分け方について解説します。

ホワイト転職のメリットや、転職する方法についても紹介するので、ぜひ転職活動の参考にしてみてください。

営業職が働きやすいホワイト業界7選

営業職として転職する場合、業界によって働きやすさに差があります。

そこで、営業職が働きやすいホワイト業界をピックアップしました。

おすすめの業界を7つ紹介します。

1.食品業界

食品業界の営業職は、主に食品メーカーや卸売業者に勤務し、小売業者などを対象に商品を販売や提案をおこないます。

具体的には、加工食品や清涼飲料水、お酒などをスーパーマーケットやコンビニエンスストア、飲食店への営業です。

食品業界は大手企業が多く、食料品を扱うため景気に左右されにくく、人気があります。

すでに取引のある顧客に対してのルート営業が中心で消費者への営業はおこないません。

2.化学業界

化学業界の営業職は、主に化学メーカー勤務し、工場などを対象に営業する仕事です。

具体的には、プラスティックなどの石油化学製品を自社で生産し営業します。

化学メーカーは主に以下の3つです。

すでに取引のある企業に対しての営業スタイルで、営業先は工場がほとんどです。

また、一度関係を構築すると、長期的な取引になりやすく、精神的なプレッシャーは少ないでしょう。

3.鉱業業界

鉱業業界は、メーカーや卸会社に対して鉄鋼製品を販売する営業です。

具体的には、プラスティックなどの石油化学製品を生産・販売します。

主に、原料となる鉱石の採掘から行っている高炉メーカーや、鉄くずなどを溶かして鉄にする電炉メーカーの2つに分けられます。

スケールの大きい仕事をしたい方にはおすすめのホワイト業界です。

4.金融業界

金融業界は、銀行や証券会社、保険会社などが該当します。

営業スタイルは、法人営業と個人営業の2つがあり、個人営業は外勤と窓口に分けられるのが一般的です。

保険会社については、この他に代理店営業もあります。

金融業界の営業職が扱うのは、主に以下のようなものです。

クレジット会社やリース会社も金融業界に該当します。

5.医薬品業界

医薬品業界の営業は一般的な営業とは異なり、商品を消費者に販売することはありません。

営業職は「MR」と呼ばれ、自社で開発した製品の安全性や有効性の情報を提供する「医薬情報担当者」です。

主に、製薬会社や医薬品販売業務受託機関に勤務します。

販売は、MSと呼ばれる医薬品卸販売担当者が担当するのが一般的です。

6.自動車業界

自動車業界の営業は自動車を販売する営業です。

「カーディーラー」と呼ばれ、街中で見かける車の販売店がディーラーに当たります。

自動車メーカー（トヨタやホンダなど）と販売代理店契約を結び、一般消費者に販売する営業です。

7.インフラ業界

インフラ業界とは、水道や電力、ガスといったライフラインや電話などの通信施設、鉄道などの公共交通網を指します。

「インフラ業界の営業は何を販売するの？」と疑問に思う方もいるでしょう。

おもに、学校や官庁、病院などにシステム導入や新サービスを提案するのが営業の仕事です。

たとえば、電力会社の営業職であれば契約してもらっている企業に対して省エネ設備を提案するなどがあります。

営業職が働きやすいホワイト業界の特徴と見分け方

営業職が働きやすいホワイト業界にはいくつかの特徴があります。

ここでは、ホワイト業界の見分け方を見ていきましょう。

残業が少ない

ホワイト業界では労働時間の管理が徹底され、無駄な残業を削減する取り組みが進んでいます。

システム導入などで業務が効率化されており、必要以上の時間をかけずに業務が終わるように仕組み化されている企業がほとんどです。

また、営業職においても、ITの導入や社内のデジタル化が進んでおり、残業の少ない環境が整備されています。

ちなみに、厚生労働省の調査では、月の所定外労働時間の平均は9.5時間です。

具体的に、ホワイト企業の目安として「月10時間以内の残業に収まっているか」を目安にするとよいでしょう。

参考資料：厚生労働省｜毎月勤労統計調査　令和４年分結果確報

年間休日が多い

法律で年間休日は105日と決まっています。

しかし、ホワイト業界では、それ以上の日数に設定している企業がほとんどです。

また、多くの企業が週休2日制を取り入れており、最低でも年間120日の休みは確保できます。

さらに、福利厚生が充実している企業は、リフレッシュ休暇や特別休暇の制度が導入されており、オンとオフのメリハリをつけて働けるのが特徴です。

長期で休暇を取得する制度を推奨している企業も多く、営業のストレスを解消しやすい環境になっています。

したがって、ホワイト企業の見分け方として、休みが年間120日以上確保できるかを目安にするのも方法です。

競合他社が少ない

競合が少ないのも、ホワイト業界の特徴のひとつです。

競合が少なければ業界シェアを握りやすいため、営業しやすくなります。

営業がしやすければ、プレッシャーを感じる方も少ないでしょう。

また、競合が少なければ価格競争が起こりにくく、高い利益が出せるメリットもあります。

一方、競合が多い業界はレベルの高い営業が求められ、営業が難しいと感じるケースがあり、ストレスにつながる方も少なくありません。

ルート営業である

営業のしやすさは営業方法によって大きく変化します。

ルート営業は、既存客に対して定期的な訪問やフォローが多く、新規開拓に追われることが少なくストレスを感じにくいのが特徴です。

また、既存客のためコミュニケーションも取りやすいメリットもあります。

一方、新規獲得営業の場合は、怪しまれたり断られたりするケースが多く、精神的に辛いと感じる方もいるでしょう。

ホワイトな業界を見つけるポイントは、ルート営業かどうかも要素のひとつです。

顧客が定着している

顧客が定着していれば売上や獲得目標の予測がしやすく、営業の負担は少ないでしょう。

たとえば、生活必需品やメンテナンスが必要なサービスを行っている業界は、固定客がついているため、新規顧客の獲得が少なくて済みます。

顧客が定着している業界は、営業職にとって活動しやすい環境です。

また、顧客が定着しているということは、自社の商品やサービスに対して信頼を得られている証明でもあります。

そのため、顧客からの紹介や口コミが広がり、自然に新規顧客が増える可能性もあるでしょう。

とくに、ホワイト業界で営業職を探す場合は、顧客が定着しているかどうかに着目するのもポイントです。

法人営業をおこなっている

ホワイト業界の取引先はメーカーやインフラ業界のように、法人が多いのも特徴です。

法人営業は企業同士の取引のため、安定して契約が続きやすく営業活動がスムーズに進む傾向にあります。

長期的な協力関係を築く目的で契約するケースもあり、安定した収益が期待できるでしょう。

また、個人営業と比べて契約の規模や額が大きく、一度の取引で得られる売上も高額です。

そのため、営業の目標達成がしやすいといったメリットもあります。

このように、ホワイトな営業を探す場合は、法人営業をおこなっている企業を探すのもおすすめです。

目標や営業ノルマが厳しくない

営業職には目標やノルマがつきものです。

営業の成績が会社の利益に直結するため、厳しめに設定されている企業も多くあります。

もし、目標達成できなければ、評価が下がり昇進できないなど、今後のキャリアに影響が出るケースも少なくありません。

さらに、インセンティブの割合が大きい企業では、達成できなければ収入が減ります。

ホワイト業界の営業は、個人よりも営業全体の成績が重視される企業も多いため、ノルマが厳しすぎない、あるいはチームで営業している企業がおすすめです。

営業職がホワイト業界に転職するメリット

ホワイト業界への転職には多くのメリットがあります。

メリットが多ければ、働き方や生活の質が大きく向上するでしょう。

次に、ホワイト業界に転職する主なメリットを5つ紹介します。

ストレスが少ない

ホワイト業界に転職すれば、ストレスの少ない環境で働けるでしょう。

理由は、過度なノルマや無理な営業活動を強いられることが少なく、精神的な負担も軽減されるためです。

また、ワークライフバランスを取りやすい企業が多く、リフレッシュの時間を確保できるメリットもあります。

そのため、ストレスの少ない環境で働ければ気持ちにも余裕ができ、モチベーションも向上し、長く続けられるでしょう。

研修がしっかりしている

ホワイト業界は従業員を大事に育てる企業が多く、教育にも力を入れています。

新入社員だけでなく、既存社員にも定期的にキャリアアップの教育を実施している企業がほとんどです。

とくに、営業職では商品知識や営業スキル、メンタル面など、幅広い分野の研修が用意されています。

そのため、充実した研修を受けられる機会が多いのも、ホワイト業界に転職するメリットのひとつといえるでしょう。

生活が安定する

ホワイト業界は、平均を上回る給与水準になっている企業が多いのも一般的です。

国税庁がおこなった「民間給与実態統計調査」によると、日本人の平均年収は以下のようになっています。

ホワイト業界はしっかりとした評価制度が整備されており、ボーナスや手当など労働に見合った報酬が得られやすい環境が整っている企業がほとんどです。

待遇の良さは生活の安定につながり、従業員は将来の計画を立てやすくなります。

また、自分の働きがきちんと評価されれば、モチベーションが向上し、会社のために貢献したいと感じるようになるでしょう。

そのため、ホワイト企業かどうかは、平均年収を上回っているかどうかもひとつの指標となります。

参考資料：国税庁｜令和4年民間給与実態統計調査

プライベートの時間ができる

ホワイト業界に転職すれば、プライベートの時間を確保できます。

多くの企業では、ワークライフバランスの観点から、残業を極力抑える方針を取っており、定時退社が当たり前の文化です。

さらに、休みに関しても完全週休2日制に加えて、積極的な有給休暇の取得を推進しています。

このように、ホワイト業界は、プライベートの時間を充実させやすいのも大きなメリットです。

とくに、趣味や家族との時間が増えることで、仕事への意欲も高まるでしょう。

やりたい仕事にチャレンジできる

ホワイト業界では、やりたい仕事にチャレンジできる環境が整っています。

たとえば、社内公募制度や、部署異動の希望が出せる制度を導入している企業も少なくありません。

とくに、大手企業ではこうした制度を利用して、新規プロジェクトへの参加や海外赴任など、キャリアアップのチャンスが多くあります。

自分がやりたい仕事にチャレンジできる環境は、やりがいにつながり、モチベーションが上がる大きな要素です。

営業職としてホワイト業界に転職する方法5選

営業職としてホワイト業界に転職するには、効果的な方法を知ることが重要です。

次に、ホワイト業界への転職を成功させるための5つの方法を紹介します。

以下の方法を組み合わせることで、あなたに合った企業に出会える可能性が高まるでしょう。

会社四季報で経営が安定しているか確認する

ホワイト業界の営業を探す際は、まず「会社四季報」で経営の安定性を確認しましょう。

売り上げが伸び悩んでいる企業は、待遇がよくない可能性があります。

最低でも売上高や利益の推移はチェックが必要です。

とくに、「会社四季報」には従業員数や離職率、有給消化率、残業時間なども公開されているので、労働状況に関する項目のチェックもしておきましょう。

転職活動をおこなう際に、企業のホームページに掲載されている経営者のメッセージや企業理念をチェックする方は多いでしょう。

しかし、経営状態にも着目して、より確実にホワイト企業を見極めやすくなります。

求人サイトでホワイト企業を絞り込んで探す

求人サイトは、ホワイト企業を探す有効な手法のひとつです。

多くの求人サイトでは「残業時間」や「有給休暇取得率」「福利厚生」などの条件で絞り込んで検索できるようになっています。

これらの条件検索を活用して、ホワイト企業の特徴に当てはまる求人を探すのもおすすめです。

また、優良企業ランキングサイトや、口コミサイトも参考にすればより信頼性が増します。

ただし、口コミはネガティブな意見が多いので、あくまでも参考に留めましょう。

スカウトサイトに登録してスカウトを待つ

スカウトサイトに登録しておけば、ホワイト企業から直接オファーが届く可能性があります。

自分のスキルや経験、希望する働き方などを細かく登録するため、ミスマッチの少ないスカウトを受けられるのがメリットです。

具体的に、希望条件を明確に記載しておくと、よりあなたにマッチしやすくなります。

ただし、あまりにも細かく設定しすぎるとハードルが高くなり、スカウトが届きにくいため注意が必要です。

スカウトサイトはプロフィールが重要なので、しっかりと自己PRを記入する必要があります。

また、スカウトを待つだけでなく、自分からも積極的に企業にアプローチしましょう。

ホワイトマーク認定企業から探す

「安全衛生優良企業公表制度（ホワイトマーク）」は、厚生労働省が労働者の安全と健康確保に積極的に取り組む企業を認定する制度です。

認定されれば、企業は3年間「安全衛生優良企業」として「職場のあんぜんサイト」で公表され、ホワイトマークを使用できます。

認定されるには約80項目の厳しい基準があり、認定を受けている企業はホワイト企業だと思って間違いないでしょう。

このように、国が認定している企業から探すのもひとつの方法です。

参考サイト：厚生労働省｜安全衛生優良企業の認定基準・評価項目
参考サイト：厚生労働省｜職場のあんぜんサイト優良企業の紹介

転職エージェントに登録して優良企業を紹介してもらう

転職エージェントを利用して、ホワイト企業への転職を進めるのもおすすめです。

転職エージェントは、豊富な企業情報と求人情報を持っており、あなたの希望条件に合った企業を紹介してくれます。

たとえば、以下のような「これだけは絶対に譲れない」と思う条件を伝えておくとよいでしょう。

あまり条件を増やし過ぎないのがポイントです。

また、転職エージェントは、面接対策や履歴書の添削などもおこなってくれるため、書類選考に自信がない方にもメリットがあります。

ホワイト企業に転職したい人におすすめの転職エージェント

転職エージェントは、ホワイト業界に強い業者を選ぶ必要があります。

以下に紹介する3社は、どれもホワイト企業の求人を多く保有しているエージェントです。

さっそく、登録してみてください。

えーかおキャリア

えーかおキャリアは、20代の若手に特化した就職/転職エージェントです。

求人の60％以上が未経験者からチャレンジできる求人のため、第二新卒、フリーターなど、社会人経験が少ない方でもスムーズに転職できます。

大手企業のホワイト求人が多いのも特徴です。

項目	内容
サービス名	えーかおキャリア
運営会社	株式会社For A-career
公開求人数	16,000件以上
非公開求人数	非公開
対応地域	関東・関西・東海・九州
公式サイト	https://e-kao.co.jp/

キャリアスタート

キャリアスタートは、徹底した面接トレーニングをおこない、内定率が86％と高いのが大きな特徴です。

そのため、早い方は平均1ヶ月で内定を獲得しています。

また、企業へのインタビューや調査を行いマッチングするため、入社後のミスマッチが少ないのも強みです。

項目	内容
サービス名	キャリアスタート
運営会社	株式会社キャリアスタート
公開求人数	非公開
非公開求人数	非公開
対応地域	首都圏
公式サイト	https://careerstart.co.jp

マイナビジョブ20s

マイナビジョブ20sは、マイナビグループが運営する20代の若手社会人に特化した転職支援サービスです。

自己分析に強みを持っており、世界中で年間数千万人が受検する信頼性が高い適性診断を受検できます。

また、企業の担当者からのオファーを受けられるのも大きな特徴です。

項目	内容
サービス名	マイナビジョブ20s
運営会社	マイナビワークス株式会社
公開求人数	非公開
非公開求人数	非公開
対応地域	東京、名古屋、大阪など
公式サイト	https://mynavi-job20s.jp/

営業でホワイト企業に転職したい方によくある質問

最後に、ホワイト企業の営業職に転職したい方に多い質問にお答えします。

営業職で年収の高い業界はどこですか？

国税庁の調査によると、平均年収が高いのは化学業界で、以下のようになっています。

化学製品の製造には高度な技術や設備が必要なため、参入障壁が高く競合は多くありません。

そのため、価格競争に巻き込まれにくく、利益を確保しやすいのも給与が高い要因のひとつです。

参考資料：国税庁｜業種別の平均給与

営業職で一番きつい業界はどこですか？

一般的に、不動産業界はきついといわれています。

一口に不動産業界といっても以下のような種類があり、営業スタイルも異なるのが特徴です。

なかでも、一番きついといわれているのが不動産販売と土地活用会社の営業です。

法律の知識など専門知識が必要となるため、未経験からスタートするにはレベルが高い営業職のひとつとなっています。

営業職の何がきついですか？

営業職がきついと言われる一番の原因は、ノルマや目標の達成です。

営業職の多くは売上などの目標があり、決められた期間に達成しなければなりません。

ブラック企業の場合は、達成できなければ上司から叱責されたり周りから孤立したりするケースもあります。

そういった業界を避けるためにも、転職エージェントの利用がおすすめです。

まとめ

営業職は一般的に「きつい」といったイメージがありますが、ホワイト業界の営業は働きやすい環境です。

ホワイト業界の特徴として「残業が少ない」「休日が多い」など、労働環境の良さに加えて、営業活動のしやすさも挙げられます。

たとえば「法人を対象にした営業が多い」「競合が少ない」などは、営業職にとって活動しやすい条件のひとつです。

そのため、転職すればストレスが軽減され、プライベートの時間が確保できるなどのメリットがあります。

自分で見極めるのが難しい場合は、転職サイトや転職エージェントを利用するとよいでしょう。

本記事が、あなたの転職活動の参考になれば幸いです。