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大学院中退は逃げと言われるのはなぜ?中退理由やメリット・デメリットについて解説

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「大学院中退して別の道に進みたい」
「大学院を中退することは逃げになるのか」

と悩んでいる大学院生の方は少なくありません。

そこで、本記事では大学院中退がなぜ逃げと言われるのか、大学院中退する理由からメリット・デメリットについても解説します。大学院をやめるか迷ってる方は最後までぜひご覧ください。

大学院中退は逃げではない

大学院中退を「逃げ」と捉える風潮がありますが、必ずしも正しい認識ではありません

社会や周囲の期待から「大学院は最後まで終えるべき」という暗黙の了解・無言のプレッシャーを感じることもあるでしょう。

しかし、自分の適性や目標に合わない環境に留まり続けることが、本当に正しい選択なのかを考える必要があります。

実際に、大学院で学んだ専門知識や論理的思考力、問題解決能力は、民間企業などでも高く評価されることが多いのです。大学院での経験そのものが無駄になるわけではありません。

大学院中退の決断を下す際に最も大切なのは、「他者の評価」ではなく「自分自身の人生設計」を優先することです。

周囲からの評価や社会的なステータスよりも、自分が本当にやりたいこと、長期的に続けられることを選ぶ姿勢が重要です。

大学院中退は逃げと言われる理由

ただし、大学院中退を「逃げ」と言われることがあるのも事実です。そこで、なぜ逃げと言われるのかその理由について深掘りします。

途中でやめたことが諦めたと捉えられるから

大学院中退が「逃げ」と言われる最大の理由は、「途中でやめる=諦める」と捉えられがちだからです。

「苦労して合格した大学院を途中でやめるなんて」という考えを持ちやすく、中退を消極的選択として捉える人もいるでしょう。

当初想定していた研究環境や指導体制と現実とのギャップに直面し、限られた時間を有効活用するための合理的判断として中退を選ぶケースもあります。

しかし、こうした側面は外部からは見えにくく、単に「最後まで頑張れなかった」という一面的評価につながることもあります。

学業のプレッシャーに耐えられなかったと誤解されるから

大学院中退が「逃げ」と言われる理由のひとつに、「学業のプレッシャーに耐えられなかった」という誤解が存在します。

大学院では専門性の高い研究や厳しい学術基準に直面するため、その難易度の高さから「中退=挫折」というイメージが生じやすいのが現状です。

指導教員や研究室の先輩からの期待に応えられないという罪悪感から、当事者自身も中退を「逃げ」と自己認識してしまうケースも少なくありません。

大学院を中退する理由

大学院中退は必ずしもネガティブな選択ではなく、新たなキャリアへの一歩として捉えることも可能です。ここでは、多くの大学院生が中退を決断する主な理由を詳しく見ていきましょう。

学業上の理由

大学院中退の最も一般的な理由として、学業上の課題があります。

特に研究テーマが自分の興味や適性と合わないと感じると、日々の研究活動に充実感を見出せなくなります。

また、研究能力に対する自己評価の低下も中退理由の一つです。周囲の優秀な学生と自分を比較し、研究者としての適性に疑問を感じることがあります。

このような状況が続くと、学業へのプレッシャーが心理的な負担となり、最終的に中退を検討するきっかけとなることがあります。

キャリアプランの変更

多くの学生は研究者や専門職を目指して大学院に進学しますが、実際に研究活動を経験する中で自分の適性や目標が変わることもあります。

大学院で過ごす中で新たな興味や関心が芽生え、それを追求するために方向転換を決意するケースもあります。研究テーマに関連した業界や、全く異なる分野への転身を考え、そのためには早く社会に出て経験を積む方が有利だと判断することもあるでしょう。

個人的な理由

大学院中退の決断には、学業やキャリア以外の個人的な要因が大きく影響することがあります。

例えば、健康上の問題で中退を決断する方もいるでしょう。研究活動の高いストレスや不規則な生活習慣によって体調を崩してしまうケースが少なくありません。

うつ状態や不安障害などになってしまい、研究を継続できなくなることもあります。

健康を優先するための中退は、決して避けるべき選択ではなく、むしろ長期的な視点で見れば賢明な判断といえるでしょう。

大学院を中退するメリット

大学院での研究活動が自分に合わないと感じたとき、継続することだけが正解ではありません。むしろ早い段階で見切りをつけることで、さまざまなメリットが生まれる可能性があります。

ここでは、大学院を中退することのメリットを具体的に解説します。

社会に早く出られる

大学院を中退する最大のメリットは、早く社会に出て実務経験を積めることです。

修士課程であれば2年、博士課程に進学すると5年以上の時間が研究に費やされます。この期間を社会人として過ごすことで、実践的なスキルや経験を積むことができます。

大学院で得られる専門知識だけでなく、コミュニケーション能力や問題解決力、チームワークなどさまざまなスキルが求められます。

実際の仕事を通じてしか身につかないことも多く、早期に社会に出ることでそうした経験を積むチャンスが増えます。

また、若いうちから実績を積むことで、同年代と比較して昇進や責任あるポジションに就くチャンスも早まる可能性があります。

経済的負担を抑えられる

大学院を中退することで得られる重要なメリットの一つに、経済的負担の軽減があります。

大学院生活では学費だけでなく、生活費や研究費などさまざまな出費が発生します。

奨学金や研究費補助を受けられる場合もありますが、十分ではないことが多く、多くの大学院生がアルバイトと研究の両立に苦労しています。

アルバイトに時間を取られることで研究が思うように進まず、さらに在籍期間が延びるという悪循環に陥ることもあります。

一方、大学院を中退して就職すれば、収入を得ながらキャリアを積むことができます。月々の給与だけでなく、ボーナスや各種手当などの福利厚生も受けられるようになり、経済的な安定が得られるでしょう。

研究職以外のキャリアパスを選べる

大学院を中退することで、研究職以外のキャリアパスを選択できます。

大学院で培った分析力や論理的思考力、専門知識は、多くの業界で重宝されるスキルです。

たとえば、理系大学院出身者はIT企業やメーカーの技術職だけでなく、データサイエンティストや技術コンサルタントなどの専門職としても活躍できます。文系大学院出身者も、シンクタンクや教育関連企業など、専門知識を活かせる場は数多くあります。

大学院で学んだことは決して無駄になるわけではなく、どんな職種でも活かせる貴重な経験です。専門分野の知識はもちろん、情報収集能力、問題解決能力、プレゼンテーション能力など、研究活動を通じて培ったスキルは社会で広く求められています。

大学院中退者は「両方の世界を知っている」という特別な視点を持ち、それを強みとしてさまざまな分野で活躍することができるのです。

大学院を中退するデメリット

大学院中退を検討する際には、メリットだけでなくデメリットも十分に理解しておくことが重要です。

大学院中退は必ずしも悪い選択ではありませんが、その決断が将来のキャリアや人生にどのような影響を与えるかを事前に検討することで、後悔のない選択ができます。

就職活動の難易度が上がる

多くの企業は採用スケジュールを新卒や院卒に合わせて設定しているため、中途半端な時期に就職活動を始めると、募集自体が少ない状況に陥ることがあります。

特に大手企業の定期採用は時期が限られているため、そのタイミングを逃すと次の採用まで待つ必要があるでしょう。

また、面接では必ず中退理由を聞かれます。この質問への回答が就職の可否を左右することも少なくありません。「研究に挫折した」「人間関係がうまくいかなかった」といったネガティブな説明は避け、将来のキャリアビジョンにもとづいた前向きな理由を伝えることが重要です。

修士号を取れない

大学院中退のデメリットは、修士号や博士号といった学位が取得できないことです。

学位は単なる肩書きではなく、一定レベルの専門知識と研究能力を公式に証明するものとして、社会的に認知されています。

特に研究職や専門職、国際的な仕事を目指す場合、学位の有無が採用や昇進の判断材料になることがあります。実績や能力が同等であれば、学位保持者が優先されるケースも少なくないでしょう。

院卒と比べて給料が下がる可能性がある

大学院中退者が直面するかもしれないもう一つのデメリットは、給与が院卒と比べて下がる点です。

また、特に研究開発職や専門性の高い職種では、修士号や博士号の有無が昇進や配属先の決定に影響することがあります。

ただし、給与の差は業界や企業によって大きく異なります。

特に近年はスキルや成果を重視する成果主義的な報酬体系を導入する企業も増えており、学歴よりも実績や貢献度が評価される傾向も見られます。

中小企業やベンチャー企業では学歴による給与差が小さいことも多く、むしろ早期に社会に出て実務経験を積むことで、長期的には院卒者を上回るキャリアを築ける可能性もあります。

大学院を中退した人におすすめの職種

ここでは、大学院で身につけた能力を活かせる職種を紹介します。

研究職

大学とは異なり、企業の研究部門では明確な目標と期限が設定され、より実用的な研究に取り組むことができます。

大学院で培った実験手法や分析スキル、専門知識は即戦力として高く評価されるため、中退者でも十分活躍できる環境があります。

また、最新の設備や十分な研究予算が確保されていることも大きな利点といえるでしょう。研究テーマは企業の事業方針に沿ったものになりますが、その分社会実装を前提とした実用的な研究に携われる喜びがあります。

研究職を目指す際は、大学院での研究内容と応募企業の事業領域の接点を明確にアピールすることが重要です。

面接では「なぜ中退したのか」より「どのような研究に取り組み、何を学んだか」「その経験をどう活かせるか」を具体的に説明できるよう準備しておくとよいでしょう。

営業

大学院中退者にとって営業職は、研究経験を意外な形で活かせる職種です。

特に専門性の高い製品やサービスを扱う技術営業では、大学院で培った専門知識が大きな武器になります。

例えば、医療機器、精密機器、研究用機器、専門ソフトウェアなどの営業では、製品の仕組みや技術的優位性を理解していることが顧客との信頼関係構築に不可欠です。

営業職の魅力は、研究職と比べて成果が可視化されやすく、評価システムが明確な点にあります。

目標達成や売上向上といった形で自分の成果が数字として表れるため、達成感を得やすいでしょう。

コンサルタント

コンサルタントの魅力は、多様なクライアントの課題に取り組むことで幅広い知見が得られる点です。

大学院では一つのテーマを深く掘り下げる研究スタイルが主流ですが、コンサルタントではさまざまな業界や企業の課題に触れることで、視野が大きく広がります。

また、クライアントの経営層と直接やり取りする機会も多く、ビジネスの最前線で実践的なスキルを磨くことができます。プロジェクトごとにチームが組まれるため、リーダーシップやチームワークといった社会人基礎力も自然と身につくでしょう。

大学院を中退した人におすすめの就職エージェント

ここでは、大学院を中退した人におすすめの就職エージェントを紹介します。

えーかおキャリア

「えーかおキャリア」は、大学院中退者などの就職に不安を抱える方に特化した就職支援サービスです。

大学院での経験を単なる「中退」ではなく、キャリアにおける価値ある経験として再定義してサポートしてくれます。

履歴書作成では、研究スキルや分析力などの強みを効果的にアピールする方法を細かく指導してくれます。面接対策でも大学院中退の理由を前向きに説明する練習ができるため、自信を持って選考に臨めるでしょう。

マイナビジョブ20’s

大学院を中退して「逃げた」と感じている20代の方に特におすすめなのが「マイナビジョブ20’s」です。

学歴や職歴に自信がない大学院中退者やフリーターにとって心強い味方となるエージェントで、未経験歓迎の求人が全体の78%を占めています。

大学院で培った専門知識やスキルを活かせる職場から、全く新しい分野へのチャレンジまで多様な求人を保有しているのが特徴です。大学院中退という経歴に不安を感じている方でも、キャリアアドバイザーが一人ひとりに合わせた自己分析をサポートし、強みを引き出してくれます。

アメキャリ

正社員経験が少ない若年層の就職支援に特化しており、大学院での研究経験をどう活かすか、または全く新しい分野でどう再スタートを切るかまで、一人ひとりの状況に合わせたサポートを提供しています。

経験豊富なアドバイザーが大学院中退者特有の悩みや不安を理解した上で、適性に合った求人を厳選して紹介してくれる点が大きな強みです。

大学院中退という経歴に引け目を感じず、むしろそこで得た経験や能力を前向きに評価してくれる企業とのマッチングに力を入れているため、自分の価値を再発見できるでしょう。

まとめ

本記事では、大学院中退が「逃げ」ではなく、むしろ自分に合った進路を見つけるための勇気ある決断であることを解説しました。大学院中退後のキャリア構築に向けて、以下のポイントを実践することが重要です。

  • 中退理由を前向きに再定義する
  • 大学院で得たスキルを強みに変える
  • 適性に合った職種を選択する
  • 転職エージェントを活用する

まずは自分の強みや興味を再分析し、大学院で培った論理的思考力や専門知識を活かせる職種を探してみてください。

転職エージェントを活用することで、大学院中退者からでもスキルを活かせる求人を紹介してくれるでしょう。

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