
「ニートでもできる仕事はあるの?」
「ニートが就職を成功させるコツが知りたい」
ニートは普段働いておらず、仕事に就くための職業訓練も受けていない働く意思のない人のことを指します。
しかし、ニートのなかには現状を問題視し、就職を考えているもののニートにできる仕事はあるのかと不安に感じている人も多いでしょう。
結論、ニートでもできる仕事は複数あるほか、入念な準備によって十分に転職可能です。
本記事では、ニートでもできる仕事や就職を成功させるコツについて詳しく解説します。
目次
ニートでもできる仕事はある?
ニートでも仕事ができるか不安に感じている人は、就職の実態について確認してみましょう。
ここでは、ニートの就職率やどのような業界が就職しやすいのかなど、ニートの就職実態を詳しく解説します。
ニートの就職率は1年間で18%
平成29年版の就業構造基本調査によると、1年前「無業・非家事非通学・無配偶で卒業者」(非求職無業+求職者)であった人が正規の職員・従業員となった割合は次のとおりです。
年齢階層別 | 合計 | 正規の職員・従業員 |
---|---|---|
15〜34歳男女 | 982,800人 | 18.0% |
15〜34歳男性 | 596,300人 | 18.3% |
15〜34歳女性 | 386,500人 | 17.4% |
15歳〜34歳で1年前は無職だった人の約18%の人が就職に成功しており、入念な準備をすればニートでも就職が可能であることがわかるでしょう。
人手不足の業界はニートでも就職できる可能性がある
ニートからの就職を成功させたい場合は、人手不足の業界に応募するのがおすすめです。
労働市場の未来推計2030によると、2030年には、7,073万人の需要に対して6,429万人の労働人材しか見込めないとされており、将来人手不足になる可能性が高いです。
2030年に人手不足が予想されている業界は、次のとおりです。
人手不足が予想されている業界
- サービス業界
- 医療・福祉業界
- 卸売・小売業界
- 通信・情報サービス
- 教育業界
- 運送・郵便
人手不足の業界は未経験採用を積極的におこなう企業が多く、ニートでも採用してもらえる可能性が高くなります。
少子高齢化で求人倍率が上昇し続けている
現代の日本では、少子高齢化が原因で生産年齢人口が偏勝しています。
総務省の調査によると、2050年には5,275万人(2021年から29.2%減)に生産年齢人口が減少すると報告されています。
生産年齢人口が減少すると、労働力不足や国内需要の減少による経済規模の縮小など、さまざまな社会問題が懸念されるでしょう。
少子高齢化によってすでに労働力不足の業界も増加しており、労働力を確保するためにも未経験採用などでニートを採用するケースは少なくありません。
ニートでもできる仕事11選
ニートでもできる仕事は、次のとおりです。
それぞれ詳しく解説します。
どのような仕事であれば就職できるのか不安に感じている人は、ぜひ参考にしてみてください。
ITエンジニア
ITエンジニアは、ニートでもできる仕事の一つです。
システムエンジニアやプログラマー、インフラエンジニアなどさまざまな職種がありますが、PC操作に慣れている人であれば就職できる可能性があります。
IT業界は少子高齢化や時代のIT化加速によって人材不足が深刻化しており、未経験採用を積極的におこなう企業が増加しています。
そのため、ニートでもIT関連の資格を取得したり、スキルを習得したりしておくと就職できる可能性があるでしょう。
介護職
介護職もニートができる仕事の一つです。
少子高齢化の進む現代では、介護人材の確保が欠かせませんが、生産労働人口の減少によって介護業界でも深刻な人材不足が問題視されています。
人材不足の背景から未経験歓迎の求人も増加傾向にあり、ニートでも就職できる可能性が高いです。
未経験や無資格からでも経験を積みながら、介護職員初任者研修や介護福祉士などの資格取得によってスキルアップも可能になります。
管理者やケアマネージャーなどさまざまな職種へのキャリアアップも可能であるため、ニートの人はぜひ就職を検討してみてください。
事務職
事務職は、未経験歓迎の求人が多い傾向にあるほか、ITエンジニアのように専門的な知識や経験が求められないため、比較的就職しやすい職種といえます。
主な業務内容は資料作成や来客対応、データ入力などですが、ルーチンワークが多いため、慣れると簡単にこなせるでしょう。
そのため、ExcelなどのOffice製品や基本的なPCスキルがある場合は、事務職への就職を検討してみてください。
営業職
営業職は、未経験からでも挑戦しやすいニートにおすすめの仕事です。
売上を上げるためには営業は必須であるため、どのような業界でも一定の需要があるといえます。
主な業務内容は、食品や不動産、保健など企業によって異なりますが、商品・サービスを販売することです。
成績次第ではインセンティブが付与され、高年収も実現可能であるため、多くの収入を得たいと考えている人におすすめできます。
公務員
公務員は年齢制限はありますが、学歴や経験不問の職種も多く、ニートでもできる仕事の一つです。
リストラになるリスクがあまりない、社会的信用度が高いなど就職するメリットが豊富にあります。
しかし、公務員になるためには公務員試験に合格する必要があります。
勉強に自信がある人は、国家公務員よりも倍率の低い地方公務員の受験がおすすめです。
ドライバー
運転免許証を取得済の人であれば、トラックやタクシーのドライバーとして働くことが可能です。
労働条件の改善傾向がみられており、待遇や給与も好条件の企業が増加しているため、ニートの人でも安心して働けます。
また、女性ドライバーも増加しており、普段から運転することが好きな人はドライバーとしてのキャリアも視野に入れてみると良いでしょう。
車両によって必要な免許は異なるため、事前に運転免許の種類を確認することは忘れないようにしてください。
販売職
販売職は、人とのコミュニケーションが好きな人におすすめの仕事です。
取り扱う商品は企業によって大きく異なるほか、商品知識や販売スキルは業務を通じて身につけられます。
そのため、未経験歓迎や学歴不問とする求人も多く、ニートでも挑戦しやすい職種といえるでしょう。
家電や自動車、アパレルなど販売する商品は企業によって異なるため、興味のある分野への就職を検討してみてください。
工場勤務
工場は、職歴や経験の浅い人でも挑戦しやすいニートにおすすめできる仕事です。
工場内での製品加工や検品、梱包などが主な業務内容ですが、マニュアルを用意されている職場が多く、未経験からでも取り組みやすいといえます。
また、単純作業が多いですが、正確に作業をこなす必要があるため、集中力の高い人に向いているでしょう。
ものづくりに興味のある人や、集中力の高さに自信がある人は、工場勤務がおすすめです。
警備員
警備員は、商業施設やビルなどの入退場管理や防災センターでの監視、巡回などをおこなう職種です。
社内のセキュリティに対する意識の高い企業は多く、未経験歓迎や学歴不問の求人数が多数掲載されています。
警備員は人の安全を確保する職種であるため、責任感の強いニートの人に向いているといえるでしょう。
また、夜勤が発生するため昼夜問わず働けますが、昼夜逆転で生活リズムが崩れる可能性がある点には注意が必要です。
コールセンター
コールセンターは、人とのコミュニケーションが得意な人におすすめの仕事です。
顧客からの問い合わせ対応や、製品・サービスの架電営業、アンケート調査などが主な業務内容になります。
基本的にはマニュアルが整備されているため、未経験でも挑戦しやすく、ニートにおすすめの仕事といえるでしょう。
また、シフト制であるケースが多く、自身のペースで働きたいと考えている人にも魅力的です。
ただし、クレーム処理を求められることもあるため、臨機応変の対応が可能な人やストレス耐性の高い人に向いています。
ビルメンテナンス
ビルメンテナンスは、ビルの清掃や設備点検、警備業務などをおこなう仕事です。
専門的な資格やスキルなしでも取り組めるため、経験のないニートにおすすめできます。
体を動かす仕事になるため、体力に自信のある人はビルメンテナンスに向いているといえるでしょう。
また、建物の安全を確保するために必要な職種であることから、責任感が強く途中で投げ出さない誠実な人や、機械・設備の仕組みを理解できる人にもおすすめです。
ニートができる仕事を見つける方法
ニートができる仕事を見つける方法は、次のとおりです。
それぞれ詳しく解説します。
いまいち仕事の見つけ方がわからない人は、ぜひ参考にしてみてください。
ハローワークを利用する
ニートから就職できる仕事を探す場合は、ハローワークの利用がおすすめです。
ハローワークでは、就職希望者向けに知識・スキルを習得するための職業訓練を実施しています。
専門知識やスキルが必要な職種への就職を考えている場合は、職業訓練で身につけておくと就職活動を有利に進められる可能性が高いです。
そのため、ITエンジニアやWebデザインなどのように専門職への就職を考えている人は、ハローワークの職業訓練でスキルを身につけておくのがおすすめです。
資格取得に励む
ニートから就職する際は、資格取得に励むのもおすすめです。
資格を取得しておくと、知識やスキルを客観的に証明できるため、就職活動を有利に進められるようになります。
また、資格がなければ就職できない職種もいくつかあるため、キャリアの選択肢を広げたいと考えている人にもおすすめです。
また、自身のやりたい職種・業界の資格を取得しておけば、より仕事を見つけやすくなります。
アルバイトで社員登用制度を活用する
ニートからいきなり正社員はハードルが高いと感じる場合は、アルバイトからはじめてみるのも一つの方法です。
アルバイトであれば、シフト制で自身のペースで無理なく働けるほか、社内の雰囲気を掴むことができます。
職場によっては社員登用制度を設けている場合もあるため、アルバイトで働いたのちに正社員への就職を目指している人におすすめです。
生活リズムの改善や将来正社員就職を目指している人は、社員登用制度のあるアルバイトを検討してみてください。
転職エージェントを利用する
ニートでもできる仕事を探す場合は、転職エージェントの利用がおすすめです。
自身のみで求人を探している場合は、なかなか希望条件やスキルレベルにマッチしたものが見つけられずに苦労する可能性が高くなります。
転職エージェントであれば、キャリアのプロから希望条件やスキルレベルにマッチした企業を紹介してもらえるため、効率よく転職活動を進められます。
また、書類添削や面接対策などのサポートも受けられるため、はじめて転職する人でも安心です。
ニートで今後のキャリアについて悩んでいる人は、相談だけでも可能なため、ぜひ転職エージェントを利用してみてください。
ニートが就職を成功させるコツ
ニートが就職を成功させるためには、次のコツについて確認してみましょう。
それぞれ詳しく解説します。
自己分析・企業研究を徹底する
ニートからの就職を成功させるためには、自己分析や企業研究を徹底しておこなう必要があります。
自己分析では、自身の経験やスキル、強みの棚卸しをおこなうようにし、どのような職種や職場が適しているのかを見極めるようにしましょう。
徹底して自己分析をしておけば、入社後のミスマッチ防止にもつながります。
企業研究では、求人情報以外に社風や企業理念、求める人物像などの情報も収集しておくようにしましょう。
情報収集を徹底しておくと、自身に適した環境かどうかを見極められるほか、採用担当者が納得できる志望動機作成につながります。
ですので、ニートからの就職を成功させるためにも、自己分析・企業研究は徹底しておこなうようにしてください。
早めの行動を心がける
就職活動では、年齢を重ねるほど企業は即戦力となる人材を求める傾向にあるため、就職の難易度が高くなります。
ニートのまま年齢のみを重ねていると、経験やスキルが不足していることから、不採用となる確率が高くなるでしょう。
20代など若いうちは、経験・スキルよりもポテンシャルや柔軟性を重視する企業も多いため、早めの就職を心がけるようにしてください。
未経験歓迎や学歴不問の求人に応募する
ニートが就職を成功させたい場合は、未経験歓迎や学歴不問の求人に応募するようにしましょう。
未経験歓迎や学歴不問であれば、経験・スキル、学歴に関係なく積極的に人材採用をおこなう企業が多いため、ニートでも採用してもらえる可能性が高いです。
IT業界や介護業界など、人手不足が深刻な業界については、未経験歓迎や学歴不問の求人を掲載する企業が多く、ニートにおすすめできます。
大手企業や有名企業ばかり応募しない
就職活動の際は、大手企業や有名企業ばかりに応募しないようにしましょう。
多くの人が知る大手企業や有名企業は競争率が高いほか、優秀な人材が応募する確率が高く、就職が難しくなります。
とくにニートは就職活動で経歴が不利に働く可能性があるため、より難易度が高いといえるでしょう。
大手企業や有名企業に応募する分には問題ありませんが、ほかの企業も並行して応募するようにしてください。
ニートが就職を成功させるためにおすすめの転職エージェント
ニートが就職を成功させるためにおすすめの就職エージェントは、次のとおりです。
それぞれの特徴やサービス内容を詳しく解説します。
どのような就職エージェントを利用するべきか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
えーかおキャリア

- 20代の就職・転職サポートに特化
- 内定獲得率が高い
- 入社後のミスマッチを避けられる
えーかおキャリアは、20代の就職・転職サポートに特化した就職エージェントです。
2万人以上の就職・転職希望者を支援した実績があり、蓄積されたノウハウからニートの就職活動を全面的にサポートしてもらえます。
選考を受ける求人ごとに特化した面接対策を受けられるため、採用担当者に自身の強みを最大限伝えることが可能です。
また、内定獲得率と入社後の定着率が高い点もえーかおキャリアの特徴になります。
求職者のキャリアを第一に考え適した求人を紹介するため、マッチ度が高く入社後のミスマッチを防げる可能性が高いです。
ニートからの就職で安定して長く働きたいと考えている人は、求職者のキャリアを第一に考えたえーかおキャリアの利用がおすすめです。
キャリアスタート

- 20代を中心に数万人規模の求職者が登録
- 適性や希望条件にマッチした求人紹介を受けられる
- 面接トレーニングが充実している
キャリアスタートは、20代を中心に数万人規模の求職者が登録する就職エージェントです。
新卒や第二新卒、フリーターなど登録者のステータスはさまざまですが、キャリアのプロからニートの就職活動をサポートしてもらえます。
とくにマッチング分析に注力しており、希望条件以外に性格やスキル、特性を見極めたうえで最適な求人を紹介してもらえる点が大きなメリットです。
入社後の定着率が92%以上と高く、安心して就職活動のサポートを受けられます。
また、求職者の特徴に合わせた面接トレーニングを実施しており、内定率が高い点も特徴の一つです。
希望に適した企業へ就職できる可能性が高いため、ニートからの就職を成功させたい人は、ぜひキャリアスタートを利用してみてください。
アメキャリ

- 20代未経験向けの就職・転職サービス
- 最短2週間で内定を獲得できる
- 未経験OKの求人が6割以上
アメキャリは、20代未経験向けの就職・転職サービスを提供する就職エージェントです。
書類添削や面接対策、自己分析などのサポートを担当のキャリアアドバイザーから受けられるほか、希望条件やスキルレベルにマッチした求人を紹介してもらえます。
保有する求人は未経験OKのものが6割以上を占めており、ニートから未経験業界・職種への就職を検討している人におすすめです。
また、アメキャリでは最短2週間で内定を獲得できます。
平均の内定獲得期間も1か月と早く、少しでも早くニートから脱却したいと考えている人は、アメキャリの利用がおすすめです。
ニートでもできる仕事に関するよくある質問
ニートでもできる仕事に関するよくある質問は、次のとおりです。
それぞれ詳しく解説します。
同様の悩みを抱えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
ニート期間が長くて仕事が怖い場合の対処法は?
ニート期間が長くて仕事が怖い場合は、目の前のできることに集中するようにしましょう。
はじめは不安でも働くうちに慣れてくるため、問題なく働けるようになります。
まずは仕事を覚えることや、社内の人との関係性を構築していくなど、自身でもできそうなことから無理なく進めていくようにしましょう。
ニートは何歳まで正社員を目指せますか?
正社員就職に関しては、法的な年齢制限は設けられていません。
しかし、厚生労働省によるとニートは「15~34歳で、非労働力人口のうち、家事も通学もしていない者」とされています。
35歳以上になるとニートでもなくなるため、より正社員を目指すことが困難になる可能性が高いでしょう。
また、年齢を重ねるほど企業は経験・スキルを重視される傾向にあるため、早めに正社員になるように行動するようにしてください。
30代ニートでも就職できますか?
30代ニートでも就職は十分に可能です。
しかし、年齢を重ねるにつれて企業は経験・スキルを重視する傾向にあるため、30代ニートの場合は20代と比較して就職の難易度が高くなります。
自己分析・企業研究を徹底したり、書類や面接対策をしたりしておくと、30代ニートでも就職できる可能性があるため、入念な準備を心がけるようにしてください。
なぜ就職しなかったのか聞かれた場合は何と答えるべきですか?
就職しなかった理由を聞かれた場合は、次のようにポジティブに伝えるようにしてください。
- 資格の勉強に励んでいた
- 入社したい業界・職種の専門知識やスキルを身につけるための勉強をしていた …etc
また、家族の介護や家事手伝いが必要になったなど、仕方のない理由が原因で就職しなかった場合は、正直に伝えても問題ありません。
まとめ │入念な準備をすればニートでも十分に就職できる
自己分析や企業研究などの入念な準備をすれば、ニートでも十分に就職可能です。
転職準備を入念におこなうと、希望条件や適性のある企業への就職を実現しやすくなるほか、採用担当者が納得できる志望動機を伝えられるなどメリットが豊富です。
自身のみでの就職活動に不安がある場合は、就職エージェントの利用も視野に入れてみてください。
自己分析や企業研究などのサポートをしてもらえるほか、最適な求人紹介が受けられるなど、転職活動を有利に進められるようになります。